暗記表や一覧の図を活用して九九を覚えよう！暗記の基礎知識

暗記は「繰り返し覚えること」が重要！

暗記が苦手で、何度覚えてもすぐに忘れてしまう…というお悩みはよく聞かれます。暗記の得意・不得意には個人差がありますが、そもそも暗記とはどのようにしてできるのでしょうか？

実は、そもそも人間の脳は、一度にたくさんのことを頭に入れられるようにできていないのです。

例えば、初めて九九を見た人がすぐにすべてを頭に入れることはありません。九九を身につけたいときには、多くの人が繰り返し声に出して少しずつ頭に入れていったことでしょう。

九九の場合、すぐにスラスラと身につけられる人もいれば、なかなか頭に入れられない人もいます。しかし、反復練習を繰り返せば、最終的には誰もが九九をマスターできます。繰り返し学習することによって、人間の脳に少しずつ定着していくのです。

短期記憶を長期記憶に変えよう

私たち人間の記憶には、「短期記憶」と「長期記憶」があります。目の前に提示されたものや、耳で聞いたものを瞬間的に頭に入れることを、「短期記憶」といいます。しかし、短期記憶で身につけられるのは数字や文字にして7個前後という数少ない量で、その情報も1分以内に忘れてしまいます。

見たものや聞いたものを頭の中に残すためには、短期記憶の情報を「長期記憶」にしていく必要があります。子供の頃に覚えた九九を大人になっても忘れないのは、長期記憶として保存されているからです。

まずは、見たものや聞いたものを頭に入れて、繰り返し声に出してみましょう。また、ノートなどに何度も書いていくのもよいでしょう。この反復練習によって、短期記憶は次第に長期記憶に変わっていきます。

忘れる前の反復学習が効果的！

とはいえ、一度記憶に定着した情報であっても、時間が経つと次第に忘れていってしまうものです。ドイツの心理学者エビングハウスによると、頭に入れて定着させても1時間で半分以上、1日で約70％の記憶が失われてしまうといいます。長期記憶を定着させるためには、完全に忘れてしまう前に繰り返し学習する必要があります。

特に、頭に入れたことを忘れてしまうタイミングでの反復練習は大きな効果を発揮します。一旦頭に入れたことを24時間以内に復習したり、難しい内容に絞って何度も反復練習をしたりすれば、より多くを定着させられます。

1．内容を理解せず丸暗記しようとしている

教科書や参考書に書いてある内容を、そのまま丸暗記しようとしていませんか？自分が暗記しようとしているものが何かを理解せず、目の前の情報に興味を持たないまま丸暗記するのは難しいものです。

例えば、数学の公式の使い方を正しくわかっていない状態で暗記するのは大変ですが、意味や使い方を意識しながらであれば、記憶に定着しやすくなります。
暗記を効率的に進めたいのであれば、覚えようとする内容に興味を持ち、内容を深く理解しながら学習するのがおすすめです。

2．余計なことまで頭に入れようとしている

勉強するときは、テストに出題されやすいポイントを意識していますか？人が暗記できる量には限界があります。ポイントを絞らず余計なことまで頭に入れようとすると、重要な部分を暗記できないままになってしまいます。

テストや受験では出題範囲が広くても、教科書に書いてある文章すべてを暗記するというわけにはいきません。多くの人は、テストに出やすい部分に絞っています。不要な情報までを暗記しようとするのは時間の無駄になってしまいます。出題されやすいものを見極め、ポイントを絞って暗記学習をしていきましょう。

3．繰り返しの学習をしていない

ほとんどの人は、頭に入れたいことを1回見ただけで完全に暗記することはできません。記憶に定着させるためには、同じ部分を何度も繰り返して学習する必要があります。内容を考えたり、頭に入れるべきポイントを絞ったりしてもなかなか暗記ができないなら、反復練習が足りていないのかもしれません。

テキストを見ても頭に入れられないときには、ノートにまとめたり図や表を活用したりと学習方法を変えながら、繰り返しの練習を続けていきましょう。

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