もう一度チャレンジ! 百人一首のおぼえ方
投稿者 :吉島ゆきひこ on
ちはやふるの世界へようこそ
親子で楽しむ!百人一首の覚え方と日本文化
最近、再び注目を集めている『ちはやふる』。
競技かるたの魅力とともに、百人一首そのものへの関心も高まっています。
でも、百首もある和歌をどうやって覚えるの?と思う方も多いかもしれません。
実は、ちょっとしたコツや工夫で、楽しく覚えられる方法があるんです。
今回は、親子でも取り組める百人一首の覚え方をご紹介します。
百人一首とは?
百人一首は、古代から平安時代、鎌倉時代にかけての和歌を、100人の歌人から1首ずつ選んでまとめたものです。
恋の歌、自然を詠んだ歌、人生のはかなさを歌ったものなど、日本人の繊細な心情がつまっています。
ただの暗記ではなく、「日本文化のエッセンス」が凝縮された宝箱のような存在。
それが百人一首です。
競技かるたと決まり字
アニメや映画で描かれる“競技かるた”は、実は百人一首を使った真剣勝負。
読み手が上の句を読み上げると、選手たちは一瞬のうちに「決まり字(きまりじ)」と呼ばれる識別ポイントで札を探し出し、素早く札を取ります。
例えば、
「ちはやぶる」
と聞こえた瞬間に、下の句
「からくれなゐに 水くくるとは」
を思い浮かべ、該当の札に手を伸ばす。
この“決まり字”を覚えることが、効率的な暗記の第一歩です。
覚えるコツ① 決まり字に注目!
100首すべてを頭から順に覚えるのは大変ですが、「最初の何文字で確定するか」を知っておくだけで、グッと記憶しやすくなります。
たとえば…
-
「む」から始まるのは1首だけ 「むらさめの」=一字決まり
-
「ちは」から始まるのも1首だけ 「ちはやぶる」=二字決まり
-
「あさぼらけ」から始まるのは2首あるが、その次の文字「うぢのかはぎり」と「ありあけのつき」で聞き分けられる=六字決まり
- 上の句は一字、二字、三字、四字、五字、六字ですべて分けられる
こういった知識を整理するだけで、暗記の精度がぐっと上がります。
覚えるコツ② 一覧表と目かくしシートでゲーム感覚!
当ショップでも紹介している百人一首のおぼえ表は、百首を決まり字で色分けし、上の句、下の句を見やすく配置。
「目かくしシート」を使えば、上の句・下の句を交互に隠して、記憶の確認ができます。
上の句を見て「下の句は何だったっけ?」、下の句を見て「これはどの上の句の札だっけ?」とクイズ形式で遊ぶように覚えることができます。
シートを使えば親子でも一緒に取り組めて、ちょっとした会話のきっかけにもなります。
覚えるコツ③ ストーリーで覚える!
和歌にはそれぞれの背景や情景があります。意味を理解してから覚えると、忘れにくくなります。
たとえば…
「ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」
→ 竜田川の水が真っ赤に染まるほど紅葉が美しい情景。想像すると鮮やかにイメージできますよね。
意味を知ることで、和歌に込められた感情や時代背景にも触れることができ、記憶に深く残ります。
そのために作ったのが、百首の現代語訳対照表。
シンプルな対訳で分かりにくい古語もイメージを湧かせやすくなるでしょう。
覚えるコツ④ 親子や友達で一緒に楽しむ!
百人一首は、暗記のための教材ではなく、日本文化を味わう遊びでもあります。
札を並べて一緒に探したり、声に出して読んだり、時には意味を話し合ったりすることで、自然と覚えていけます。
家庭での時間に「ちょっとだけ和の時間」を取り入れてみませんか?
おわりに
百人一首は、千年以上前から受け継がれてきた、言葉の文化遺産。
競技かるたにハマるのも良し、しっとりと情緒を味わうのも良し。
どんな入り口からでも、きっと心に残る一句が見つかるはずです。
日本文化の豊かな精神性に少しでも近づけるよう、ぜひ今日から一首、覚えてみてください。